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最近の有機EL事情(35)


新ギャラリーのオープンがいよいよ間近に迫りました。そこで今回はそれに合わせて公開する新しい「Man Nen 灯」シリーズの有機EL照明を解説してみたいと思います。

まずは今回使用した有機ELパネルについて説明します。
これまで使用してきたパネルはルミオテック製の一般販売されているもので、品質、性能ともに現段階で入手できるパネルでは最高品質のものではないかと思います。しかし今回はそれとは別の「産学官連携有機エレクトロニクス事業化推進センター」さんで作られたパネルを使用しています。推進センターはパネルの技術開発や、県内企業が有機EL照明を製品化するときに支援などをしている団体です。ゆえにこのパネルはサンプル品のようなもので、一般に販売されてるものではありません。今回は借用という形でパネルの提供を受け試作品に使わせていただきました。

ルミオテック製パネルとの相違点は表面の処理にあります。画像を見てわかるように表面が鏡のようになっています。もっともこれは特殊なものではなく、この上に光を拡散させる特殊なシートを貼ったのがルミオテックのパネルで、こちらはそのシートを貼ってないだけです。シートを貼らないことで生じる不都合は、見る角度によって発光面の色が違って見えるということと、光の広がりかたが少し狭くなることぐらいで、実際の使用ではさほど気にならないと感じました。もっとも、両者のパネルを比べてみたわけでもなければ、これまでのパネルとは色温度が違っているので、実際に比較すると結構違いがあるのかもしれません。
ところで何故表面が鏡のようになっているかですが、実は発光するパネル自体は透明で、裏表両面とも発光しています。しかしこれだと光の量が半部ずつに分かれてしまいます。照明の用途なら片側だけが発光すればよく、両面が発光していては半分がロスとなってしまい、照度も十分に得られないということになります。そこで片側に鏡のような反射膜を貼ることで光を片側に集め、ロスを無くし照度を稼ぐというわけです。なので正確にはパネル表面ではなく、裏面が鏡のようになっているというのが正しい表現ということになります。

さて次は筐体です。基本的に「Man Nen 灯」シリーズを踏襲し若干のアレンジを加えたものです。というか早い話、「Man Nen 灯」の四つ角を取っ払い十字型にしただけです。これでパネルが9枚から5枚へと減り、コストもその分安くなるわけです。しかしそうなるとこれで十分な照度を得られるかということが問題になります。がこれはやってみないとなんともわかりません。

でパネルを組み込んでみました。
・・・・・・パネルはいいとして、電源とコントローラーが結構でかい。(゚Д゚)<アラヤダ!
それにコードも随分余ってるし・・・・(;´Д`A ```
こうなったらここはエイやっと力技で、

箱に詰め込んでみました。

ううん、これでバッチリ。
では早速点灯してみましょう。

画像では色がちゃんと出ていませんが、今回のパネルは電球職なので実際はもっとオレンジ色です。

新ギャラリーに設置してみました。ここで初めて気付いたのですが、鏡面タイプのパネルって発光してない時のインテリア性がとても高いのです。薄型のデザインともあいまって一見するととても照明器具には見えず、何やらおしゃれなオブジェのようにも見えます。これは予想外の効果でした。拡散シートで性能をアップしなくても、それを補って余りあるデザイン性があるのではないかと感じました。
さて次は問題の照度です。

ううん・・・正直言って、ギリギリ許容範囲かなあ。
ギャラリーは6畳ほどの広さなのですが、この広さまでなら何とか大丈夫かと思います。ただし日本の一般家庭におけるリビングの明るさと比べるとだいぶ暗いです。例を挙げるとレストランや喫茶店、欧州の家庭の照明程度というところです。これを雰囲気があって良しとするか、暗くて話にならんとするかは個人の感性と用途の問題なので難しいところではないかと思います。

ただ暗いとはいっても新聞も読めないほど暗いわけではなく、2メートルほど離れた床の上のテキストはちゃんと読めるほどの照度はあります。
もっとも今後パネルの明るさはどんどん明るくなっていくので、この照度の問題も2~3年後には解決してるかもしれません。そしてその時には値段も安くなってるといいんですけどね。(ノ^∇^)ノ゚
ということで新ギャラリーにはこのような有機EL照明が常設展示されています。興味がある方は是非お越しください。
エフ
Posted byエフ