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最近の有機EL事情27


前々回の有機EL事情の続きです。
今回はこのデザインに決定するまでの過程を説明したいと思います。
まず、吉亭様がどういう考えのもとでこの有機EL照明を導入したのかを、プレス発表当日の配布資料からの引用で説明したいと思います。

目的
県内で生産された有機EL照明を設置、国内外のお客様に対し有機EL照明のよさを紹介し、新技術を身近に感じて頂く。また、照明ショー等、展示会等への貸出に積極的に協力し、世界に向けて米沢及び有機EL照明の認知度を上げ事業振興に貢献する。

事業に至る背景
最先端ディスプレイ及び照明技術である有機ELは、山形県、また米沢市が技術集積拠点となり久しいが、現実的には一般に普及するまでには到っていない。事業振興していく上で、産学官で連携し、先進地である米沢において一般の方々の目に触れ、生活の中で使用されている状況を、世界に先駆けて創造し発信する必要があった。

導入したきっかけ、ポイント
1:「有機ELの振興」・・・有機ELのまち、米沢として、県内外多数の方に、身近に有機EL照明に触れて欲しかった。食事を提供する場所は、実際の市民の生活の場にとても近い。
2:「made in JAPANの復興(ルネッサンス)」・・・円高不況、国内生産事業の産業空洞化に危機感を感じ、微力ながら、日本のものづくりを常々考えていた。
3:「先駆け」・・・徳島がLEDのまちとして名を馳せているので、将来的に、米沢は有機EL(OLED)のまちになれる環境にあると思った。であれば、誰かが風穴をあけなけならないればと感じた。

製作する上でリクエストしたこと。
1.米沢らしさを出して欲しい。米沢で創ったという米沢アイデンティティの発信。
ALL米沢での製作。直江兼続が作ったとされる万年塔のデザインをリスペクト。
2.有機EL照明の利点、薄さを活かすデザイン。他の照明器具、蛍光灯やLEDでは作れるはずもない形にする。また、弊店のイメージに合うデザインにする。
3.有機EL照明の特性、柔らかい明かりで、郷土料理、米沢牛料理がより美味しそうに見える機能にして欲しい。「有機ELの明かりは、おもてなしの心」「美食光」

というわけです。
さて、以上を踏まえ、最大限吉亭様の要望に応えなければならないわけですが、ポイントとなるのはリクエストの項目にある1,2です。
そしてその答えとして作ったのが

この試作第1号です。

最終版と比べて色々と違いはあるものの、基本的なコンセプトは以後これを踏襲することになります。
吉亭の吉澤社長に見てもらったところ、基本的にはこれで良しとしながらも、より万年塔らしさを出してほしいとの要望がありました。
ところでその万年塔ですが、いったいどんなものかというと

これが万年塔です。なんかお墓のように見えますが、実はその通りお墓です。
中は空洞になっていて、戦の時は敵の攻撃から身を守る盾や火縄銃の銃眼として使用したり、水害の時は堤防の一部とすることを想定して作られたものです。
上の画像の万年塔は、よく行く散策コースの蛇堤という所にあるもので、今まで特に気にも留めてなかったのですが、今週の日曜日に行った時、改めて見直してみたところ万年塔だったことに気付いて撮影したものです。
草の陰になってわかり辛いかもしれませんが、四角い穴が3×3の9個空いてるのが見て取れます。これと比べると試作品は穴の間隔が狭すぎます。それでは万年塔とはいい難いですよね。
そして、それを踏まえ試作第2号の製作となるわけですが、実はこれからが大変な作業になっていくことになるのです。
エフ
Posted byエフ

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