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職人技じゃないけれど


前々回の、動画で見る木のあかり講座 集編 最終回で、作業の内容が職人技的じゃないよなあ~、というこうと書きました。
確かに動画は地味で、これなら誰にでも出来んじゃねえの?という雰囲気全開です。正直自分でも、材料さえ揃ってれば誰にでも作ることは出来るだろうと思ってます。
しかし、単純に作ればいいだけならそれもありでしょうが、問題はその出来具合に掛かってきます。人様からお金を頂く以上は、当然それ相応の品質でなければなりません。
そこで今回は、動画を見ただけではわからない、品質の違いを解説していきたいと思います。
さて、今回なぜこんな記事を書こうかと思ったかというと、先日「糸巻き」の配線作業をやっていたところ、中の1台が5,6年ほど前の古いものだったのです。一目で自分が作ったものでは無いことがわかり、その出来具合を見てみたところ・・・・・・・・・
これを作った人はもう会社には居ませんが、同じ製品でも作る人によって出来は様々です。それを腕の違いと考える人も居るでしょうが、自分の考えはそれとはちょっと違っていて、出来の違いは腕ではなく考え方の違いにあると思っています。
どういうことかというと、勘に頼った作りかたはせず、可能な限り数値化および標準化することが品質を左右するもっとも大きな要素だということです。
勿論、優れた感覚の持ち主で腕が立つ人ならそんなことは必要ないのでしょうが、そうでない人が感覚だけで作ったりすると、品質に著しいばらつきが出てしまいます。
また、いくら腕がいいといっても安定的に高い品質を維持するとなると、それはそれで大変なことです。その日の体調や気分によって自ずとむらは出るものですからね。
そしてこのおじさんは勘も悪けりゃ腕もへっぽこと、自分の感覚をほとんど当てにしていません。
故に、高い品質を保つには自分の勘や感覚を当てにするのではなく、作業の数値化、標準化しかないというわけです。

では実際に作業の数値化、標準化とはどういうことなのか・・・・・って実はこの部分、おじさんが長い時間を掛けて蓄積してきた大事なノウハウでして、簡単には公開できないんですよね~へへへ・・・・・・m(-_-)mスマヌ
なので今回は、良い糸巻き、悪い糸巻きと称して二つを見比べてみようと思います。
上の画像、右が良い糸巻きで左が悪い糸巻きです。これだけでは両者に違いがあるように見えませんが、視点を変えるとその違いは一目瞭然となります。

下から見たところです。これでも説明が無いとおそらくわからないでしょう。
なのでポイントを拡大してみます。

これなら一目瞭然でしょう。
右のきれいな正方形に対して左は随分と歪な形になっています。

次に製品を横にして、縦フレームの上に定規を置いてみます。

フレームと定規の間に隙間が出来ています。反対側も同じように隙間が出来ています。
本来なら隙間は出来ないはずですが、このように隙間が出来るということは、中央部が高くなってる証拠です。

さらに横フレームを見てみます。

こちらは、更に大きな隙間が出来ています。縦フレームとは反対で中央部が低くなっているということになります。

このように隙間が出来る原因は、仕上げ作業で表面を削りすぎるためです。
じゃあ、削りすぎないようもっと注意して加減すればいいじゃん、となりそうですが、実はこの仕上げ作業、ベルトサンダーという機械を使ってやってるのですが、普通にやったら10人中10人が同じような結果になるでしょう。早い話、これがこの機械の特性だということです。
現に自分がやっても同じ現象が起きます。

縦でも

横でも隙間はあります。
しかし、その度合いにはれっきとした差があり、これが数値化、標準化の結果なのです。
同じ機械や道具でも、漫然と使っていたのでは良い結果を得られません。癖や特性を見極め、どうすれば上手くいくかを考えなければ良い製品など出来るわけがありません。
勿論それには時間と根気が必要です。何度も失敗しまがら少しずつ積み重ねていくしかありません。
この削りすぎを防ぐ方法も、手加減などという感覚的なものではなく、機械のセッティングと作業手順によって実現しています。もっとも未だに隙間が出来るということは、まだまだ改善の余地ありということですが・・・

ということで今回は仕上げ加工を取り上げましたが、なにぶん大事なノウハウの部分なだけに、詳しく説明することが出来ませんでした。
ただ、地味に見える作業でも、そこには見えないノウハウが詰まってるということです。
おじさんのようにたいした腕が無くとも、地道な努力で何とかなるもんなんですよ(笑)
エフ
Posted byエフ

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