画像は”トワル”の塗装をしているところで、立体に貼り合わせる直前のものです。当然この段階で塗装をするのにはちゃんとした目的があります。わざわざ手間を増やしてまでやるわけですから、それに見合ったリターンがあるのは当然です。

目的は立体に貼り合わせた後の、表面処理に関するのもです。

貼り合わせにはこのようにセロハンテープを使います。そしてボンドが乾いた後はこのテープを剥がすわけですが、その際これまでのやり方では木地の表面がテープによって剥がれてしまうことがあったのです。そうなると表面に傷が付いてしまうので、サンドペーパーで消さなければなりませんでした。しかしこの現象は仮塗装をすることによって、ほぼゼロにまで削減することができるのです。テープの粘着力はあくまでも表面の塗料にのみ働くので、その下の木地には影響を及ばさないわけです。
勿論メリットばかりというわけではありません。塗装の一手間が増えるのとは別に、面取りなどの仕上げのペーパー掛けで、サンドペパーの目がすぐに詰まってしまうというデメリットがあります。塗料が粉状になってしまうのでこればかりは避けようがありません。目が詰まったペーパーは使い物にならないので、頻繁に交換しなければならず、消費量がこれまでの5倍くらいに増えてしまいました。それでも享受するメリットが大きいので、今後このやり方がデフォになっていくものと思います。
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