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CASIO EXILIM EX-ZR850WEレビュー 動画編


前々回に引き続きZR850のリポートです。
今回は動画性能を見ていきたいと思いますが、こちらも前回同様SONYのWX120と比較しながら画質や画作りの傾向を見てみたいと思います。
まず撮影方法ですが、上の画像にあるように両機を上下に重ね同時に撮影しました。撮影モードはどちらもオートで手振れ補正も標準のままです。記録方式は共にAVCHD H.264による最高画質です。
と、ここで重要な点をひとつ上げておきます。上記のように条件はどちらも同じですが、両機の間には決定的な差が一つだけあります。それは動画のビットレートなのですが、SONYの24Mbpsに対しCASIOは14.2Mbpsと10Mbps近くもの開きがあります。H.264での10Mbpsですから情報量に相当な差があることになります。
具体的な例としては、BSデジタルが24Mbpsで地デジが17Mbpsなのでこれに近い差があることになります。よくBSの方がきれいに見えるといわれますが、こういった違いから画質に違いが出ていることになります。それとBSのフルHD(1920x1080)に対して地デジがHD(1440x1080)と画素数が少ないということにも起因していますけどね。
もっともTV放送の場合はMPEG2なので、これがそのまま当てはまるというわけではないのでしょうが、少なくともビットレートの差は大きなアドバンテージになるものと考えられます。
さて、これらを踏まえ両機の動画をご覧ください。

というわけですがいかがだったでしょう。
動画を見てまず目に付くのは色の違いではないでしょうか。前回もそうだったのですが、ホワイトバランス(WB)が静止画のときとまったく同じ傾向にあるのがわかります。ZR850が黄色っぽく、WX120が赤っぽくなっています。実際の色に近いのはZR850の方ですが、こうして見比べるとZR850ももう少し黄色を抑えたWBにすればもっとよくなりそうなんですが、この辺は設計者の好みなんでしょうかね。
それともうひとつ、フォーカス性能に違いがあります。動画中、左右にパンするシーンが2か所出てきますがZR850のフォーカスが所々で迷っています。特にひとつ目のパンのシーンでその現象が顕著に現れていて、1分18秒あたりでフォーカスが盛大に外れてしまいます。さらにいえば、冒頭のシーンでもフォーカスが中々合わずボケた画になっています。WX120でもフォーカスの迷いはあることはあるのですが、ここまで酷くはありません。この辺は長年ビデオカメラを作ってきたSONYに一日の長があるということなのでしょう。
最後に気になるビットレートに関してですが、やはりWX120の24Mbpsは情報量でZR850を上回っている印象です。ただ、こういったカメラが常に動いている動画ではその違いが数値通りの差となっているのかはわかり難くかったと思います。カメラを固定したフィックスならもっと違いが出たのかもしれませんけど・・・(゚-゚;)ウーン
というかそれ以前にどちらも大したことがない、というのが正直なところです。静止画と違って動画の場合は表示をフルスクリーンで見ることになり、そうなると静止画の縮小画像とは違いドット・バイ・ドットの100パーセント表示になります。縮小した静止画では粗が見えなくなりますが100パーセント表示ではごまかしがきかなくなり悪い部分がストレートに出てしまいます。センサーサイズや値段を考えれば動画に過大な期待は禁物ということでしょうね。

ということで両者とも一長一短があり優劣を付けるのは難しい、というか無意味ではないかと思います。先にも書きましたが価格を考えればこれだけのことができるだけで大したものだと思いますし、これ以上の動画性能を望むならそれなりの対価を払うべきでしょう。何より動画に特化したビデオカメラには敵わないわけですから、動画はあくまでもおまけ程度と考えるのが正解なのでしょう。
そもそもこれで何か作品を作ろうというわけでもなく、ブログでの使用が前提なのですからそれらを考えれば必要にして十分といえます。それにあんまり高価なカメラだと仕事で使うのが勿体なくなってしまいますからね。(*'-'*)エヘヘ

最後にひとこと。
上の画像でアルディが疲れた表情をしていますが、実はこの写真を撮る直前に大嫌いなシャンプーをしたばかりで、ストレスから本人は憔悴しきった状態だったのです。なのでこんな表情をしているというわけです。
エフ
Posted byエフ